株主代表訴訟(その1)

株主代表訴訟とは?非上場の会社でも、株主代表訴訟はある!?

株主代表訴訟は、上場している大企業の株主が、経営陣の起こした不祥事に立ち上がり、裁判を起こして役員の責任を追及するというイメージかもしれません。しかし、上場しているかどうかにかかわらず、株主であれば、株主代表訴訟を起こすことができます。非上場会社では、少数派の株主が、経営権争いの道具として株主代表訴訟を使うこともあります。



会社自身も、任務を怠り、会社に損害を与えた役員に対して、損害賠償の請求ができます。しかし、実際に役員に対して損害賠償を請求するのは、会社を代表する別の役員です。相手の役員が任務を怠ったことは分かっていても、同じ役員同士、気を遣って、請求を差し控える可能性があります。そこで、株主が、役員に代わって会社を代表して、損害賠償を請求することが認められています。これが、株主代表訴訟です。

役員が敗訴した場合、賠償金の支払先は会社です。勝訴した株主に支払うのではありません。「会社の資産が回復し、株価が上がり、株主の利益になる」とは言えますが、かなり遠回りです。とりわけ経営権争いなどと無関係の上場企業の株主代表訴訟は、「お人好し(の株主)が起こす訴訟」という側面があるともいえます。

 

綾部薫平(しぶや総和法律事務所)

1977年横浜市生まれ。2001年東京大学法学部卒。2013年しぶや総和法律事務所開設し、代表に就任。2015年からG-FACTORY株式会社(マザーズ上場)の社外監査役を兼務。注力分野は一般企業法務、不動産、相続・事業承継など。訴訟など従来の弁護士業務にとどまらず、法律を出発点に関与先企業の経営課題の改善にも取り組む。「詳説不正調査の法律問題」(弘文堂 共著)、「弁護士が悩む不動産に関する法律相談」(日本加除出版 共著)など著書多数。セミナーや社員研修の講師も務める。

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