水溶性カルシウムは果実肥大期の必須アイテムです。

柑橘は開花後の着果・果実肥大期が樹冠の成長が進み、光合成によって炭水化物生産を最大化させるための絶好の時期です。
柑橘の木は開花前の低温期に花芽と着果のための体力を貯めます。 しかしこの期間は木に掛かる負荷も大きくなるため、この重要な時期を果実肥大へ順調に繋げるためには適切な栄養管理が必要となります。

YaraLivaトロピコート (Yaraの硝酸カルシウムは効かせたい時に効かせるカルシウム資材 | GRWRS)は花芽にカルシウムを補給するために最適なカルシウム資材です。開花から果実肥大の時期がゴールデンタイムです。
葉の生育が始まると、果実に行くカルシウムの流れが大幅に減少します。 その時期のカルシウムは木に直ちに吸収される必要があります。後から吸収されるのでは遅すぎます。 Yaraの硝酸カルシウムの高い水溶度は木のカルシウム吸収が重要な期間中、着果率の向上と定着のために必要なカルシウムの継続的な供給を可能にします。



YaraLiva®は完全水溶性のカルシウム資材。硫酸カルシウム(GYPSUM:石膏)、炭酸カルシウム(LIME:石灰)、硝酸アンモニウムカルシウム(CAN)は水溶性が低くカルシウムがすぐに吸収されません。
果実の初期生育期には、光合成による炭水化物生産を活発化させて果実の核となる固体を作るため葉面積を増やしていく必要があります。 葉の表面積を増やして旺盛にさせるために鍵となってくるのが葉組織内のカルシウム量です。
水溶性カルシウムは着果量を増やし、着果不良の原因となる木のストレスに対する抵抗力を強化する働きがあります。 葉組織内を適切なカルシウム量を維持することは葉を健康に保つためにも重要であり、葉の病気や病気を媒介する生物の侵入の発生率を低下させる効果があります。

果実肥大期を充実させるための鍵

• 開花数が多すぎると後に果実となる花芽に行く栄養素が分散されることになります。
• 花は果実になるもの・ならないものに関係なく栄養分を消費します。開花前の蕾がふくらむ時期に必須栄養素を十分に花に行き渡らせることが重要です。
• 花芽の形成期は呼吸・蒸散による栄養分の吸い上げが少なくなりますので、開花するまで補助的な栄養要求が高くなります。
• カルシウムは花粉管の伸長 (着果)、有糸分裂 (細胞分裂)、脱離層の生育 (落果) に直接影響を与えます。

柑橘類へのアンモニウム毒性を避ける

アンモニウム毒性はほとんどの植物に影響を与えますが、毒性の症状が現れる閾値は植物種によって異なります。 最も敏感な植物はトマト、ジャガイモ、イチゴ、レタス等ありますが、柑橘類も当てはまります。 アンモニウム毒性の症状には葉の白化、生育の減退、根の生育不良などがあります。
アンモニウム毒性は土壌内に植物が吸収出来る形態のアンモニア態窒素(NH4+)の量が多すぎて植物が有害な量のアンモニア態窒素を吸収した時に発生します。 柑橘作物に吸収される窒素の好ましい形態は硝酸態(NO3-)ですが、土壌中で尿素(Urea)、アンモニア態(NH4+)から硝酸態窒素(NO3-)へ変換されるためには加水分解(Hydrosis)や硝酸化作用(Nitrification)などの生物学的プロセスが介在しており、そのプロセスは気温・地温・土壌水分・土壌pH によって大きく左右されます。




アンモニウム毒性は以下の注意事項を守ることでリスクを最小限にすることができます。
春の気温・地温が上昇する時の窒素肥料の選択に関しては、アンモニア態窒素、またアンモニア態窒素に変換される尿素の含有量が少ない肥料を減らし、硝酸態窒素が主体の肥料を使用することで、アンモニウム毒性を避けることができます。植物が硝酸態窒素を受け取るとより良い根の成長が達成されるという明確な実験結果があります。 また硝酸態窒素は、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどの重要な栄養素の取り込みを促進し作物の品質を向上させます。



左:硝安(アンモニア窒素主体)        右:硝酸カルシウム(硝酸態窒素主体)

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本記事は、Yara米国法人提供の農業科学情報をGRWRSが翻訳、記事化し掲載しております。

Yara International ~世界最大の老舗肥料メーカー~

Yara Internationalは、ノルウェーに本社を置く世界最大の老舗肥料メーカー。
しかし、ただ肥料を供給しているだけではありません。世界人口の増加や 異常気象・地球温暖化といった問題により生産環境・食料事情が厳しくなる中で、「環境に優しい農業」をどうやって実現するのか?という課題に取り組んでいる「環境企業」でもあります。

また、Knowledge Grows というスローガンのもと、100年を超える長い歴史を通じ、世界各国の農業者にアグロノミー(農業科学)の最先端の情報を惜しみなく提供してきました。肥料メーカーでありながら、その本質は情報提供者であり地球環境を真剣に考える教育者・啓蒙者でもあります。

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