小麦の健全な生育の維持

バランスの取れた施肥設計

肥料要素は養分不足による成長障害を防ぎ、収量と品質の向上に深く関わっています。
しかしながら、肥料要素は病害から作物を守る事にも効果があります。
バランスの取れた施肥設計は過剰施肥による作物への悪影響を防ぎ、作物の細胞を強く、回復力のあるものにする効果があります。

窒素とカリウム

窒素欠乏により作物はあらゆる病気に感染しやすくなります。
カリウム欠乏で作物の発育が悪化し、特に乾燥時に顕著となります。
カリウムが不足すると生育時のストレスの影響が大きくなります。すなわち霜によるダメージがより深刻になり、水害時にはその後の回復が遅くなり、乾燥時には早く萎れ、より長時間弛んだ状態になります。

作物は窒素やカリウムの吸収バランスが崩れると、病気や障害を発生しやすくなります。
高い濃度の水溶性窒素肥料や糖質の投与は作物を弱く、樹液過多にし、うどん粉病等の病気を発症しやすくします。
うすい細胞膜による害虫への抵抗力の低下もカリ欠乏の影響です。
1,000を超える作物栽培記録において、カリウム欠乏や窒素過多の状況でカリウムを与えると、病気や細菌感染が70%減少することを示しています。
カリウム欠乏はまた、さび菌の多発とも関連しています。

亜鉛と銅

亜鉛はべと病の感染を減らす効果があり、銅欠乏は麦角病による結実障害を引き起こします。

マンガン

数多くの調査結果によると、マンガンは病害防止に効果があります。
直接的に菌類の繁殖を防ぐ効果があり、特にうどん粉病菌に対してはリグニンやスベリンの生産に作用し、作物の細胞の感染耐性を高める効果があります。
マンガンについて、小麦に対し全ての感染症を減らす作用があることを示す事例が報告されています。

 

本記事は、Yara英国法人提供の農業科学情報をGRWRSが翻訳、記事化し掲載しております。

Yara International ~世界最大の老舗肥料メーカー~

Yara Internationalは、ノルウェーに本社を置く世界最大の老舗肥料メーカー。
しかし、ただ肥料を供給しているだけではありません。世界人口の増加や 異常気象・地球温暖化といった問題により生産環境・食料事情が厳しくなる中で、「環境に優しい農業」をどうやって実現するのか?という課題に取り組んでいる「環境企業」でもあります。

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