キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科の作物は品質の問題が生産者の収益にインパクトを与える影響が高い作物のひとつです。アブラナ科にとって必要な栄養素を適切に与えることで品質の問題の多くを防ぎ、市場で価格が取れる収量を増やすことができます。
カルシウムとホウ素はアブラナ科作物の品質を保つために特に重要な栄養素です。
カルシウムは植物の細胞構造を作る重要な構成要素であり細胞壁の強度を増す働きをしています。細胞壁の強度を高めるだけでも多くの品質問題のリスクを軽減し、またいくつかの病害に対する抵抗性を高めるのに役立ちます。またカルシウムは干ばつ等の環境ストレスへの耐性を高める働きもあります。
ホウ素は植物内で多くの機能を果たしており、他の栄養素との相乗効果もあります。ホウ素はその中でも特にカルシウムの効果を高め、チップバーン、心腐れなどカルシウム欠乏の障害を抑える働きがあります。特にアブラナ科の作物はホウ素の要求量が他の作物と比べて高い作物です。
窒素もアブラナ科作物の収量を上げるため、特に緑色の外観が作物の商品価値に重要な影響を与える場合に適切に施肥する必要があります。Yara社の窒素肥料は硝酸態窒素がメインとなっております。硝酸態窒素(NN)は低温時でもすぐに作物に取り込まれる即効性の窒素であり、施肥して数日以内に効果が表れることもしばしばあります。多くの生産者が決められたスケジュールまでに収穫、出荷をしなければいけない状況のなかで、必要な時に必要な量を生産・出荷する「ジャストインタイム」的な栽培管理を行いたい生産者にとっては管理しやすい窒素といえます。
窒素、カルシウム、ホウ素には互いの働きを高めあう相乗効果があり、それはアブラナ科作物だけに限らずジャガイモなどの他の作物にも有効です。
Yara社の硝酸カルシウム肥料YaraLiva®には水耕栽培に特に適したCalcinit(カルシニット)、また土耕用に適したTropicote(トロピコート)の他にホウ素を添加したNitrabor(二トラバー)の3種類があります。いずれの肥料も収穫が近づいた段階でも安全に適用することができ、品質維持、貯蔵性の向上など、市場価値を高めるための即効性の栄養素補給が可能です。
Yaraが推奨するアブラナ科作物用硝酸カルシウム肥料
YaraLiva™は硝酸カルシウムベースの肥料です。
水溶性に非常に優れているためカルシムが即座に作物体内に取り込まれます。
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本記事は、Yara英国法人提供の農業科学情報をGRWRSが翻訳、記事化し掲載しております。
Yara International ~世界最大の老舗肥料メーカー~
Yara Internationalは、ノルウェーに本社を置く世界最大の老舗肥料メーカー。
しかし、ただ肥料を供給しているだけではありません。世界人口の増加や 異常気象・地球温暖化といった問題により生産環境・食料事情が厳しくなる中で、「環境に優しい農業」をどうやって実現するのか?という課題に取り組んでいる「環境企業」でもあります。
また、Knowledge Grows というスローガンのもと、100年を超える長い歴史を通じ、世界各国の農業者にアグロノミー(農業科学)の最先端の情報を惜しみなく提供してきました。肥料メーカーでありながら、その本質は情報提供者であり地球環境を真剣に考える教育者・啓蒙者でもあります。