農地を所有した場合の課税(固定資産税)

概要

農地の固定資産税においては、一般農地、市街化区域農地に区分され、評価及び課税されます。また、市街化区域農地のうち生産緑地の指定を受けた農地については、一般農地と同様に固定資産税の優遇措置(農地課税)があります。

評価及び課税

  • 一般農地については、農地の売買実例価格を基に評価(農地評価)され、課税にあたっては、一般農地の負担調整措置が講じられます(農地課税)。
    また市街化区域農地のうち、生産緑地の指定を受けた農地については、生産緑地法による転用規制があるため、一般農地と同様に農地評価及び農地課税となります。
  • 市街化区域内農地は、宅地等への転用を行う場合、農業委員会への届出で足りるとされているため、滞在的に宅地としての評価を有するから、宅地の価額から造成費相当額を控除して評価されます(宅地並み評価)
    また課税に当たっては、以下の負担調整措置が適用されます。

①一般市街化区域農地は、一般農地の負担調整措置が適用されます(農地に準じた課税)。
②三大都市圏の特定市の市街化区域農地は、宅地の負担調整措置が適用されます(宅地並課税)。

固定資産税の計算

1月1日現在の所有者に対して課せられます。
税額=固定資産評価額×1.4%

固定資産税の評価及び課税のまとめ

農 地 評 価 課 税
一般農地 農地評価 農地課税
市街化区域農地 生産緑地の指定を受けた農地 農地評価 農地課税
一般市街化区域農地 宅地並評価 農地に準じる課税
三大都市圏の市街化区域農地(特定市街化区域農地) 宅地並評価 宅地並課税

 

石井宏(石井宏税理士事務所)

東京都武蔵野市にある税理士事務所です。最寄駅はJR中央線・京王井の頭線の吉祥寺駅で、住みたい街ランキングの上位に選ばれる人気の駅です。井の頭公園など、自然や公園が多いことや商業施設や飲食店が充実しているのが特徴です。

現在、上場会社の関係会社からオーナー系中小企業、不動産オーナーなど、様々な規模の法人個人の税務、会計の関与をさせていただいております。また、資産税(相続・贈与・譲渡等に関する税金)に関する相談においても多数実績がございます。

農業の事業や法人化について、税務・会計分野のサポートをさせて頂きたいと思っております。(現状、農家や法人組織等を合わせた農業経営体数は一貫して減少していますが、農業経営体のうち、法人経営体数は増加傾向で推移しております。)農業を法人化した場合にはどのようなメリットがあるのか?デメリットはないのか?さらには将来の事業承継のビジョンまで、専門的な立場から経営者の皆様と共に考えていきたいと思います。

(日本政策金融公庫 農業経営アドバイザー試験合格者)
(一般社団法人全国農業経営コンサルタント協会正会員)
ウェブサイト:https://141tax.com

関連記事

  1. タマネギの乾燥物質含有量を最大にする

  2. アブラナ科作物の根こぶ病を防ぐには?

  3. リン酸を管理することでジャガイモの収量を向上させる

  4. ジャガイモの病気予防

  5. 農業法人について

  6. アブラナ科の野菜 収量改善について