食育に関する関心が高いフランス。その証拠の1つと言えるかどうかわかりませんが、在日フランス大使館のウェブサイトには食育のページがあります。
そのフランスでは、「味覚週間(味覚の一週間)」という国民的イベントが年に1度、実施されています。「味覚週間(味覚の一週間)」のコンテンツの1つに「味覚の授業」というものがあります。
味覚週間(味覚の一週間)
- 1990年から続いている国民的イベントです。最初の2年間は、「味覚の一週間」ではなく「味覚の一日」だったそうですが、毎年10月の第3週に開催されています。
- 味覚の授業:料理人がボランティアで講師を務め、出前授業形式で「味覚の授業」を行う。
- 味覚の食卓:多くの有名レストランが、手頃な価格で料理を提供する。
- 味覚のアトリエ:シンポジウムや討論会など、味覚をテーマにしたイベントを全国各地で実施。
- 味覚の才人:食文化の継承に貢献した人物を表彰。「農業生産者」「畜産農家」「職人(料理人、菓子職人、パン職人、チーズ生産者など)」「『味覚の一週間』参加シェフ」、「教育者」、「農業・畜産技術指導者」の6つのカテゴリーからそれぞれ選出。
味覚の授業
1970年代半ばにワイン醸造学者のジャック・ピュイゼ氏が考案した「ピュイゼ・メソッド」による授業が、フランス各地の学校で実施されています。
<ピュイゼ・メソッド>
「五感をフルに使って食を楽しむ」ことが、「ピュイゼ・メソッド」のコンセプトです。
1990年代の初頭にはピュイゼ・メソッドを普及・発展させるために「味覚研究所」が設立されています。
この研究所では
- 味覚のメカニズムの研究
- 味覚の授業を改善する研究
などが行われています。
味覚の授業は全12回(1回90分)で構成されています。
内容は以下のとおり。
- 食物を口に入れたときの五感
- 味覚
- 視覚
- 嗅覚
- 触覚と聴覚
- 風味
- 食事の準備
- 食の好み
- 各地の特産物
- 食品の保存
- 食品の情報(ラベルなど)
- 行事食
日本でも2011年から「味覚の一週間」が実施されています。
http://www.legout.jp/