「5 A Day (ファイブ・ア・デイ)」とは、1980年代に米国カリフォルニア州で草の根的に始まった、野菜・果物の摂取を増やすための運動です。
1990年代に入り、
- Produce for Better Health Foundation(PBH:健康増進農産物財団)
- National Cancer Institute(NCI:アメリカ国立ガン研究所)
が協力してこの運動を推し進めることになったため、草の根運動から官民連携の全米キャンペーンに成長しました。
5 A Day (ファイブ・ア・デイ)は、運動の名前であると同時に「健康のために(生活習慣病を予防するために)1日5皿(以上)の野菜や果物を食べよう」という意味のスローガンでもあります。
今ではこのキャンペーンは、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、イギリスなど30か国以上にも広がっており、WHO (世界保健機関)も運営に参加しています。
ちなみに、アメリカでは途中で「5皿では足りないかもしれない。もっと野菜・果物を食べるべきだ。『5皿~9皿』ということにして、スローガンも 5-9 A Day にしよう」という意見が出、「5-9 A Day」になったのですが、さらにその後、「9皿でも足りないかもしれない。上限を13皿にすべきだ」という議論にもなり、スローガンも「5-13 A Day」になりました。
しかし、これではあまりにもややこしいですし、13皿も食べろと言われたら国民も引いてしまうだろうということで、根本的にスローガンを変えることとなりました。
その結果、現在では、「Fruits & Veggies – More Matters (果物と野菜をもっと食べよう)」というスローガンになっています。
また、「野菜・果物をたくさん食べても、動脈硬化などの予防にはなるようだが、ガン予防にはならないかもしれない」という研究結果が2000年代前半にいくつか発表されたのを受け、2005年に National Cancer Institute(NCI:米国国立ガン研究所)がこの運動の母体から外れました。
代わりに Centers for Disease Control and Prevention(CDC:疾病コントロール・予防センター)が母体の片方として加わりました。