タマネギは、長期保管中において重量が減る事があります。発芽と腐敗も起こります。貯蔵前に畑で慎重に乾燥させて腐敗を最小限に抑える必要があります。温度管理して保管する事により、より長期間にわたって品質を維持し、商品期間を延長する事につながります。適切な作物栄養は、作物の貯蔵品質を維持するのに役立ちます。
作物栄養とタマネギの貯蔵品質の関係性
窒素
適切な量の窒素を球の生成期初期に与える事で、早く力強い葉の成長と球の生育を促進します。これが貯蔵品質の改善につながり、貯蔵中の身痩せと発芽が少なくなります。
適量の窒素は表皮の比重を増加させるのにも役立ちます。 これにより、球の耐圧性が向上し、集荷、貯蔵中の損傷が軽減されます。 逆に窒素が多すぎると球が軟化し、貯蔵腐敗が増えます。
カルシウムと苦土
カルシウムは、病害発生の低減、球の密度、均質性および長期保存のために特に重要となります。苦土も貯蔵品質を改善する役割を果たします。
球内には、比較的低レベルのカルシウムしか見つかりませんが、カルシウム量は貯蔵品質にとって非常に重要であり、細胞壁を強化します。実験ではカルシウムと一緒に摂取された苦土は、貯蔵中の腐敗度合いを低減する事によってタマネギの貯蔵寿命を改善するのに役立つことを示しています。
リン
リンは、特に窒素分を多量に施肥した場合にタマネギおよびニンニクの貯蔵品質に好ましい効果を及ぼします。 リンの供給が適切である場合貯蔵中の身痩せが少なく、発芽が少なく、腐敗が減少します。
カリ
カリを使用する事により、腐敗や発芽などの貯蔵中のリスクを低減しながら、収量を得るための多量の窒素付与を続ける事が出来ます。 カリは、リンの投入量とバランスを取る必要があります。
ホウ素
実験は、ホウ素が収量に対しての効果と貯蔵品質の改善する事を示しています。 貯蔵品質に対するホウ素の影響は、球根中のカルシウム吸収を改善する微量栄養素の役割とも関連していると考えられます。
本記事は、Yara英国法人提供の農業科学情報をGRWRSが翻訳、記事化し掲載しております。