突然ですが、皆さんは辛さのある野菜はお好きでしょうか?
カレーやバーベキューでも幅広い世代から愛されるタマネギ、スタミナにものを言わせる男子から肉食系女子までを虜にするニンニク。
これらの野菜の味わいと辛さは、食べる人の評価を分けるとても大切なポイントです。
その程度は種類や品種によっての違いはありますが、今回の特集ではタマネギの辛さを主として栽培中の味づくりについて紐解いてみましょう!
まず辛さは、主に硫黄に基づくアミノ酸の量に関係があります。
また、甘さは玉の中に含まれる糖の量によって程度が変わってきます。
これらの元素量を正確に測ることは難しいのですが、タマネギの味と辛さを理想的なものに仕上げるためには、生育段階で優れた栄養素が欠かせないことが知られています。
辛さと甘さ!硫黄はタマネギの調味料
硫黄と辛さの関係
硫黄はタマネギの味わいと辛さを作るためにとても大切な役割を担っています。肥料として与える硫黄の量を、消費者の皆さんに喜ばれる食味の条件に合わせて調整し、理想の味づくりを試すこともできますね!
そのほか硫黄は、タマネギの皮の強さや色合いの改善にもよい働きをしてくれています。
また可食部のピルビン酸含有量を増やすことで、タマネギの辛さにはっきりと違いが現れます。
これらの効果を発揮するためには、理想的な栽培条件に整えた土づくり、消費者の皆さんが満足する味づくりが実現できる肥料を与える量/時期を見極めることが大切になります。
硫黄と甘さの関係
なんと硫黄は、タマネギにとって「甘さ」を作る役割も担っています。
辛いだけでなく甘さをしっかりと備えたタマネギを栽培するためには、畑の土壌がどんな性質を持っているかを調べること、また硫黄をどのように使うか、栽培計画を立てる際に注意深く考えておきましょう!
辛さを特徴としたタマネギの栽培には硫黄を多く含む土壌、甘さを特徴とするタマネギの栽培には硫黄の量が少ない土壌で栽培すると味に違いが現れます。
特にタマネギの甘さを強く押し出したい場合は、球根に含まれる硫黄の量を控えめにするとよいでしょう。結球が行われるよりも早い時期となる育苗期に硫黄を含む肥料を与えてみることは、甘いタマネギを作るためのひとつのヒントになります。
硫黄は多量要素のひとつに数えられていますが、とっても奥が深い成分です。
皆さまも、生食向け・煮物向けなど作りたいタマネギのクオリティに合わせて使い方(量や時期)を工夫してみてくださいね!
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