気候変動対策としてのカルシウム

暑い気候は人間にとっても厳しいものです。暑くなりすぎると不快になり生産性が低下しひどい場合には深刻な被害を受ける可能性があります。 植物も人間と同じように暑すぎるといろいろな障害が出てきます。 熱ストレス(ヒートストレス)は植物の生産活動に影響を与え、作物の収量と品質の低下につながります。

人間と同じように植物にもヒートストレスに対処するメカニズムがあります。 カルシウムは植物がヒートストレスに対処するためのメカニズムの中で多様な役割を果たしています。



トマトを使った研究によって、カルシウムがヒートストレスから健康を保つために役立つことが分かっています。ヒートストレスは過酸化水素(H2O2)や酸化物イオン(O2-)などの活性酸素の生成に起因する、いわゆる「酸化ストレス」によって植物に損傷を与えます。 これら活性酸素化合物は、植物の細胞膜・タンパク質・RNAおよびDNAにダメージを与えます。 トマトへのカルシウムの施用はこれら2つの主要な活性酸素(過酸化水素H2O2と酸化物イオンO2-の形成を減らし、ヒートストレスによるダメージを減らします。



過度のヒートストレスは植物への深刻な損傷や枯死につながる可能性があります。 下のグラフは華氏104度(摂氏40℃)のヒートストレスにさらされたときに、アブラナ科作物の苗木にカルシウムを補給することの利点を示しています。 華氏68度(摂氏20℃)ではカルシウム補給の有無に拘わらず全ての苗木が生育している状況で、華氏104度(摂氏40℃)になるとカルシウム補給をしなかった苗木は殆どすべて枯死しましたが、カルシウム補給を行った苗木の枯死率は20%以下に抑えることが出来ました。



人間は汗をかき皮膚から水分が蒸発する際に身体から熱を逃がすことが出来ます。この作用により暑い日の気温が華氏108度(摂氏42.2℃)になっても体温を華氏98度(摂氏36.6度℃)程度に保つことが出来ます。植物の場合は葉から水分を蒸散させることによって葉から熱を逃がします。 蒸散している葉は通常周囲の空気温よりも数度低い温度になります。カルシウムはカリウムとともに葉の気孔の周りの孔辺細胞の開閉を調節します。 カルシウムが十分でない植物は気孔を調節する能力を失い、植物が熱を逃がすことが出来ずに過熱して組織の損傷や枯死をまねく可能性が高まります。
カルシウムはヒートストレスに直接有益な作用をもたらすことに加えて、カルシウムはヒートストレスを感知し、ヒートストレスに対する植物の反応を誘発するなど、植物のメッセンジャーシステムの一部として重要な役割も果たします。



ジャガイモは夏の気温が華氏100度(摂氏37.8℃)を超えることが多い地域でも栽培されていますが、本来は冷涼な気候を好む作物です。 環境管理された温室内での研究は栄養溶液中の可溶性カルシウムの濃度を増加させることの利点を明確に示しています。



気孔(Stomates)の開閉

カルシウムは気孔の周りにある孔辺細胞膜にカリウムを活発に送り込むために必要な栄養素です。カルシウム・カリウムの作用によって気孔を開閉し植物全体を冷やす働きを担っています。

Yaraの硝酸カルシウム(YaraLiva)の効用

作物がヒートストレスを対処するために必要となる十分なカルシウムをどうやって供給するか? Yaraの硝酸カルシウム(YaraLive)は作物に十分なカルシウムを供給するための理想的な選択肢です。

Yaraの硝酸カルシウム肥料は通常春の生育初期には気温と地温が低いときでも作物にすぐに吸収される硝酸態窒素を提供します。 そのほかにYaraの硝酸カルシウム肥料に含まれる水溶性のカルシウムは作物が熱・水分・塩分・ナトリウムなどの環境ストレスを克服するのを助ける上でも重要な役割を果たします。 Yaraの硝酸カルシウム肥料は作物の成育ステージ全般で収量と品質を高めることに寄与する肥料です。

YaraLiva®は硝酸カルシウムベースの肥料です。即効性の硝酸態窒素14%と水溶性カルシウムが26.3%含まれているため、窒素とカルシウムが同時吸収され即座に作物体内に取り込まれます。
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本記事は、Yara米国法人提供の農業科学情報をGRWRSが翻訳、記事化し掲載しております。

Yara International ~世界最大の老舗肥料メーカー~

Yara Internationalは、ノルウェーに本社を置く世界最大の老舗肥料メーカー。
しかし、ただ肥料を供給しているだけではありません。世界人口の増加や 異常気象・地球温暖化といった問題により生産環境・食料事情が厳しくなる中で、「環境に優しい農業」をどうやって実現するのか?という課題に取り組んでいる「環境企業」でもあります。

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